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2007.05.13(Sun)
一昨日のNHKで面白い番組を観た。
関西ローカルで19時30分から放送された
関西特集だ。
内容は同和行政。
同特法が失効したのが2002年。
同和対策事業特別処置法。
国が旧被差別部落、同和地区に
対して施してきた数々の施策の
根拠となる法律である。
しかしそれは運動団体の分裂や
一部の運動員による物取り競争化を産み
いわゆる「エセ同和」を産み、
ある種の無法状態をもたらす温床ともなった。


ここ2、3年メディアが同和問題を
取り上げる機会が増えた。
昨年の飛鳥会事件、奈良市長期病欠職員厚遇問題、
京都市環境局員覚せい剤事件などである。
これまでなら取り上げたとしても
事件の概要だけで、個々の事案の
背後にある運動団体の組織問題まで
踏み込んだ報道をしなかった。
それがはっきり変わった。
新聞、書籍、テレビで堂々と扱える
余地がかなり広くなった。
もはやタブー視される存在ではなくなった。
私はそれ自体が同和問題を巡っての
大きな前進であると思う。
「同和は怖い」という我々の多くが
実体験としてではなくてイメージでしか
持っていなかった感想が果たして
正しいのか間違っているのか
現代の旧同和地区の生活はどうなのかなど
知って考える材料が増えたことは歓迎すべきだ。


ざっと概観だけを紹介する。
やはり「同和利権の真相」シリーズ(宝島社)の
ヒットは大きい。
これは過去の運動団体の取り組みや成り立ち、
エセ同和企業、行政側の対応などを
かなりネガティブに描いた内容に
なっている。
これも評価が難しいのである。
読み物としてはかなり面白い。
こんなことが日本で行われたのか、
また起こっているのかという
現在進行形の課題であることが
よくわかる。
知らない方に説明すると
運動団体というのは幾つかあって
元祖である水平社の流れをひく
部落解放同盟(解同)が最大の団体で
そこから幾多の枝分かれが起こり
共産系と自民系の団体が政治的対立から
枝分かれしていったのち現在に至る。
それ以外にも小規模団体が複数存在するのが
現状である。


この本はおもしろい。
ただし大きなバイアスがかかっている。
レポート毎に複数の筆者がいるのだが
メインの寺園敦史氏は共産党系の
赤旗京都版や京都民報の記者だった
過去があるのだ。
共産党系の運動団体は全国地域人権運動総連合
(全人連、以前の全解連)という団体で
部落解放同盟から枝別れした大手なのだ。
つまり真相シリーズは全人連のイデオロギーで
解同を攻撃したものに過ぎないと
いうのが解同の論理。
また事実誤解が甚だしく「同和は怖い」を
ますます増幅させるだけだとも。
寺園氏らはもちろん違うと反論。
解同系の出版社である解放出版社からは
「『同和利権の真相』の深層」を出版。
お互いに公開討論などを要求するが
噛み合わないまま平行線を辿ったのが
ここ数年の「真相」対「深層」の流れ。


長々と書いたけれどここでNHKの関西特集。
このスタジオのパネリストが「真相」の寺園氏と
「深層」の執筆者の一人であり自らも
旧同和地区出身である角岡伸彦氏。
角岡氏は運動団体には属していないそうだ。
つまり待ちにまった「真相」対「深層」が
なんとNHKのスタジオで行われることに
なったのである。
これはすご過ぎる。
真相シリーズ全4巻と深層を全て読んだ
私には鼻血ものの公開討論である。


やはり両氏は熱かった。
司会のアナウンサーが
「時間が限られておりますので・・・」と
何度も間に入るほど議論は盛り上がった。
どちらの論理に共感を覚えたかは
観た人によって違うと思う。
またこれを「解同」対「全人連、共産党」と
観るかどうかもそれぞれであろう


ただ私は政治対立の道具にしてしまっている
現状だけは賛成できない。
国のヘルプが終わればいよいよ
民間の運動団体の頑張り所である。
そこでいつまでもゆがみあっていることが
果たして旧地区の住民にとってプラスに
なることなのだろうか。
それこそ物取りに終わったり、暴力事件が
過去に何度も起こっていることや
行政暴力に似た事案が後を絶たないことなど
猛省してもらわねばならないことが沢山ある。
今回のNHKは現在も問題は残っていることを
世間に知らしめる効果は充分持ったと思う。
これからも追跡取材を希望したい。




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コメント

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ここまでかまだまだか
はじめまして。はてなの検索から来ました。この問題を考えるのに、もうこんなに差別がなくなったと思うか、結婚差別など解消されていない部分を重視してまだまだと思うかの違いを感じました。
 私のブログでも特集しました。
http://yamashika.cocolog-nifty.com/chiki/2007/05/post_a365.html
2007/09/17(月) 16:35:36 | URL | 山中鹿次 #zfBORS1s[ 編集]
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