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ワーキングプア?
2006.12.11(Mon)
昨夜のNHK「ワーキングプア?」を
ご覧になった方も多いはず。
今回も日本の現実をこれでもかと
見せつけられたようなヘビーな内容だった。
安倍総理とか国の偉いさん連中にも
見てもらいたい。


内容は主に3部構成で
働く女性、中国との価格競争、高齢者が
テーマだった。


まず女性の部で最も気になったのは
「自助努力」という言葉だ。
母子手当が再来年から減額される。
母子家庭で小学生男の子を2人育てている
お母さんは2つのバイトを掛け持ちして
何とか生計を立てている。
介護福祉士の資格を取るために
専門学校に通いたいが、時間もお金もない。
こんな境遇の女性に対して自助努力を
求める国の方針はいかがなものだろうか。
自助努力を促進する政策によって
仮に入学金の免除や奨学金が受けられたとしても
その間の生計はどうするのだ。
育ち盛りの子を抱える母親が
低自給の深夜勤務に就かなければならない現状を
見ても自助努力が足りないと、
国は見捨てるのだろうか。


地方の繊維町で服のプレスを請け負う工場は
収入が激減して廃業寸前だ。
妻は2つのバイトを掛け持ちしている。
長女は来春に大学入学を控えてる。
町には大量の中国人留学生が住んでいて
低賃金で縫製工場などに雇用されている。
そのしわ寄せは末端のプレス下請けに
回ってくる。
否が応にも収入が減る産業構造が地方では
出来上がっているのだ。
まず地方の製造業を中心に問題化している
廃業スパイラルだが、いずれ都市部での
他業種でも起こる時代がやって来るだろう。
一部の勝ち組だけが残り、零細は淘汰されていく
逆らいようの無い構造が日本を包んでいる。
こういう人達を見ても国は自助努力が足りないと
切り捨てるのだろうか。


80歳になっても空き缶を拾う生活を
続ける老夫婦。
無年金生活だから何らかの形で収入を
得なければならないのだ。
妻が老人ホームに入っているので公園の
清掃のバイトを続ける70代男性。
年金は月に6万だがそれはそのまま
老人ホームの代金に消える。
清掃のバイト代8万で家賃から全ての
生活費を工面しなければならないのだ。
いづれも仕事をできる体があって
食うや食わずの状況ではないので
生活保護は受けられないのだろう。
しかし福祉から見捨てられて自助努力を促すだけの
政策が現実に則しているとは思えない。


ざっとこんな内容。
いづれも見て思ったのは
「自助努力」って何だよ?ってことだ。
昨夜登場したワーキングプアに
努力をしていない人なんて誰一人いない。
子育て、看護、進学、かつて当たり前に
多くが享受していた生活を成り立たせるだけで
精一杯の人々だ。
切り詰めるところまで切り詰める生活を
強いられている人ばかり。


経済評論家の内橋克人氏は国民の大多数が
貧困者になる社会が果たして健全な
国と言えるのかと警笛を鳴らしていた。
この調子でワーキングプアが増えれば
気力すらも萎えてしまった貧困者だらけの
日本になってしまう危険性が充分にある。
安倍総理が本気で再チャレンジを旗印に
掲げるならせめて貧困者でもスタートラインに
立てる国を作らねばならないのではないか。


労働経済学の八代尚宏氏は経済成長が
全てを解決する策だと言わんばかりに
解説していたがそれは違うのではないか。
経済成長を支えるのは現場で低賃金で
働くワーキングプアや高齢者や女性なのだ。
経済成長とともに彼らの雇用が保障され
賃金が右肩上がりに上昇し新たな雇用を
生むというような経済市場が実現できれば
それに越したことはない。
労働者は活気に溢れ、更なる好循環を
生むであろう。
しかし今の日本の国状を見ているとそんな時代が
訪れる予兆すらない。
むしろ経済成長のために労働者は使い捨て
福祉はどんどん切り捨てられているではないか。
チャンスもなければ、失敗した人を支援する
セーフティネットだって機能していない。
その結果が昨夜の番組内容じゃないか。


かたや裏番組のFNS系「スタメン」では
「下流クン」なんて言って自ら非正規雇用に
就いた若者を擁護しているのか非難しているのか
よくわからない中途半端な内容を放送していた。
非正規の若者に早く正規の仕事に就きなさいと
説教するのは最早時代錯誤も甚だしい。
ならばどこに行けば既卒者を正規で快く
雇用してくれる会社があるわけですか?
どこだってフリーターなんか雇いたくないんだ。
下流クン達を奇異な物を見るかのように扱っていた
番組構成は日本社会の病理が全く見えていないように
感じた。


NHKの特集には色んな意味で考えさせられる。
おそらく再放送があることだろうから
見ていない方は是非ご覧になってくださいな。

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コメント

この記事へのコメント一覧

このブログが云っている通りだと思う。内橋克人が言っている様に、貧民が多数派になるのも時間の問題だろう。その時、自分の問題になって初めて「政治」を問題にしても、後の祭りよ。
2006/12/11(月) 19:05:34 | URL | mysunshine #-[ 編集]
このブログのとおりと思う
まったく同感です。私は母子家庭の母の奮闘振りを垣間見て涙がでました。
内橋氏と八代氏の解説に対する所感も私とまったく同じです。
2006/12/11(月) 20:10:50 | URL | 篠塚祐二 #-[ 編集]
書き込みありがとうございます。
国はこの日本経済、雇用や福祉の状況を見過ごして
いるようにしか思えません。
ひょっとすると安倍さんの再チャレンジ政策は
若者や高齢者向けの単なる票集めのために作った
スローガンに過ぎないのでは?と勘ぐってしまいます。
安倍さんや政府御用学者も本や新聞で見聞きした
知識しかないから現実の生活経済を全くご存知ないの
かもしれません。

だって経済成長を第一に掲げた時点で再チャレンジとは
相反する方向へ進むという決意の現われではないですか。
両立はできないでしょう。
国の重要施策が経団連の意のままに流されている
ようにしか思えません。
民意の反映されない政治は悲しいやら、悔しいやら。
2006/12/12(火) 14:46:27 | URL | カンジ@管理人 #8rLoXPBc[ 編集]
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